乾燥は永遠のテーマなのか?(ブロワー編 / ソニック社提供)
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ソニック社がブログを始めたのは知っていますか?
最近ではブラウザーから直接翻訳してくれる機能もありますが、ここはあえて翻訳したものを弊社のブログに記載したいと思います。
テーマはまさに『乾燥は永遠のテーマなのか?』です。
最後まで読んで頂ければ幸いです。
エアーナイフシステムを選択する際の考慮事項
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乾燥は永遠のテーマなのか?
エアーナイフシステムの選択は一見シンプルに思えるかもしれません。
サプライヤーを見つけてモデルを選び、導入するだけ。
しかし、エアーナイフは簡単にカタログから選んで済ませられる製品ではありません。
最適な性能を実現し、投資利益率(ROI)を最大化するためには、単に製品を選ぶ以上の配慮が必要です。
乾燥や異物除去、コーティング制御、静電気除去など多岐にわたる用途において、効果的かつ効率的なエアーナイフの設計には多くの要素を慎重に検討する必要があります。
エアーナイフ選定には複数の工学分野が関与
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回転式エアーナイフ(特許品)
エアーナイフシステムの設計や適用が意図的に複雑化されているわけではありません。
しかし、現代の幅広い産業用途に対応する効果的かつ効率的なエアーナイフによる解決策を実現するためには、流体力学、熱力学、空気力学、材料の取り扱いといった工学分野が関わることが多くあります。
新たな工程で集中的なエアーブローが必要になった場合、多くのユーザーはまず即座に利用可能なカタログ上のエアーナイフやエアーノズルを試して、初期的なニーズを満たそうとします。
これにより試験ラインでのテストや生産ラインでの吹き飛ばしの要件の検証が可能になります。
その後エアーナイフシステムの専門家がプロセスを最適化し、生産ラインへのスムーズな統合を確実にします。
この段階で、効果、効率、ROIがすべて統合されるのです。
単純に対象物に対して強い空気を吹き付けるだけでも効果は得られますが、現代のエアーナイフ設計と応用工学の進歩により、はるかに優れた性能が提供されています。
これらの技術革新は、吹き飛ばし効率の向上に加えて、電力コストの削減、製品品質の向上、生産速度の向上、騒音レベルの低下、所有総コストの削減といった利点をもたらします。
エアーナイフ選定の重要な要素
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アボカド洗浄後の水切り
用途を分類し、製品の要件を定義した後は、部品表面とその周囲環境を評価することも同様に重要です。
一部のエアーナイフの用途は比較的単純であり、一般的なエアーナイフやエアーノズル、ブロワーやコンプレッサーの組み合わせで十分対応可能です。
しかし、現代の多くの用途では、より詳細な分析が必要です。
エアーナイフシステムが数年前にはほとんど存在しなかった産業や用途に広がる中で、対象部品とその周辺環境との関係がますます重要になっています。
これらの周辺要因は、吹き飛ばし工程の性能や設計、既存設備やエンクロージャーとの統合に影響を与える可能性があります。
以下のような要素を徹底的に検討することがシステムの成功に大きく寄与します:
環境条件
・隣接システムとの統合
・吹き飛ばし機能に影響を与えるエアロゾルや他の気流
・除去すべき液体の粘度
・表面張力のある液体や帯電粒子
・製品表面温度
・放射境界温度
・吹き飛ばしエリア周辺の空気温度
・ブロワーに取り込まれる空気の温度(最小~最大)
・工場の高度
エアーナイフやブロワーに求められる条件
・エアーナイフからブロワーまでの距離
・工場の騒音基準
・工場の電気基準
エアーナイフ設計における考慮事項
空気排出係数:エアーナイフからの気流の均一性と効率を決定し、性能に直接影響を与えます。
排出空気の温度:乾燥、冷却、または表面処理の効果に影響します。
ソニック社によるエアーナイフシステムの最適化
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缶に付着した水滴の完全除去
特定のエアーナイフのサイズ、スロット設計、メーカー、モデルがすべての用途の基準を満たすと確信している場合を除き、詳細なガイダンスを見つけるのは難しい現実があります。多くの情報源では、製品仕様や一般的な用途の例しか提供されておらず、具体的な目標に合わせたエアーナイフを設計または選択するための実用的なアドバイスは乏しいのが現状です。
プリント基板製造業界や食品・飲料業界では、エアーナイフの標準化要件とブロワー駆動システムの広範な導入により、反復可能で最適化された乾燥解決が実現しています。
一方、その他の業界や用途では、用途固有の要件に基づいてエアーナイフシステムをカスタマイズする必要があります。
小職が営業で教えられた言葉があります。
『乾燥は永遠のテーマ』…
即ち、まだまだニッチな産業はあるということです。